大晦日ですね~。
26日で仕事は終わっているものの、
結局、なんやかんやと毎日お店にいます、笑
でも、いつものように
必ずやらなきゃいけないことがあるわけではないので、気楽なもんです、笑
本棚を整理したり、
レイアウトを変えたり、戻したり、
コーヒー淹れて休憩したり。
そして、今年を振り返ってみたり。
今年の大みそかに、思うこと、、、
11月に新しいお店がオープンした時
たくさんの方に”おめでとう!”と言っていただき、
”夢をかなえられてすごいですね。”と言ってくれる方もたくさんいました。
ありがとうございます!
でも、
実は、お店を持つことは
私の夢ってわけではありませんでした。
同じように新しい年を迎えようとしていた去年のいまごろ
まさか今年、お店を作るなんて
思っていなかったですもん!
ケーキやパン、レストランなどの飲食業で働く人は
まずはどこかのお店で働いて、経験を積んで、修行をして
いつかは独立して自分のお店を持つのが夢、
それに向かって頑張っています、という人が多いのかもしれませんが
私はそれとはちょっと違うようで。
なぜなら、ケーキの仕事をしていながら
わたしって、職人気質じゃないよな~と
常々思っているからです。
ケーキ職人、パン職人、っていう言い方をよくしますが
職人というのは
毎日、お客さんに売るための美味しいお菓子やパンを作っている人のことで
そのプロフェッショナルな技術で
確実に美味しく、毎日、同じクオリティのものを作る人。
でも私の場合、
お菓子を作ることは確かに好きですが
毎日、同じものを大量に作ること、
それを日々繰り返すこと、は
性格的に向いていないな~と思っているんです、笑
これって、ケーキ職人にとって致命的です。
でも、そのことに気づいたのは
ケーキ屋さんで10年以上働いた後ですから、笑
ずーっとずーっとケーキ屋さんで働いていて
お菓子を作ることが好きなんだから、ケーキを作る仕事は天職だ!と
思っていましたが
そうじゃなかったんですね~。
いや、正確に言うと
20代のころは、そうだったのかもしれません。
大好きなアメリカンケーキの仕事に携わっているというだけで
すごくうれしくて楽しかったのかも。
でも、いろいろな経験を積むことで、
考え方ややりたいことというのは、変わって当然です。よね??
ある時、
実際に自分がしている仕事と、本当に自分がやりたいと思っていることとの間に
ギャップがあることに
気づいてしまいました。
ケーキを作ることが好きだからといって
ケーキ屋に勤めて、毎日ケーキを焼くことだけが唯一の道ではないんじゃないの?と
思ったんです。
だって、毎日毎日お菓子作ってて、いま、私楽しくないかも。って。
お菓子作る仕事は天職だ、っていうのは
自分の思い込みかも、、、
そう思っている自分がいました。
ずいぶん長い間、思い込んでいたんだなぁ~って。
なので、わたしは
お菓子屋さんをじぶんでやりたい、なんて
少しも思っていなかったわけです。
なのに、今年
お店を作ってしまいました。
なぜでしょう?? 笑
もちろん、気まぐれやなりゆきなんかではなく
はっきりとした理由と目的があってお店を作ることにしたわけで
その理由も
以前、ブログに書いたので
読んでくださった方も多いと思います。
いまも、あの時の気持ちのままです。
でも、お店がオープンしてから1か月半
いつも考えていました。
お店の在り方について。
レッスンがあるので
お店はいつも不定休、というか不定営業、みたいな形になってしまっていて
レッスンに来る生徒さんは、予約の時間に行けばいいので問題ないですが
それ以外のお客さんにとっては
すごくわかりづらいお店になってしまいました。
開いてるのか?閉まってるのか?
何を売ってるのか??
いつ行けば買えるのか??
せっかくいろんな人が寄れるように、と思ってお店を作ったのに
これじゃあ、ダメじゃん、、、
もっとわかりやすくしないと、お客さん来ないよ。
誰にも気づいてもらえないよ。
せっかくオープンしたのに、、、と。
そんなことばかり考えて
なんだか、どうしたらいいかなぁ、、と気が重い日々。
ほんとは、お店が広くなることで
1回のレッスンで受けいれられる人数が増えるので
その分、レッスンの日程を減らして
週に1日はお菓子を販売する日に当てよう、と考えていたのですが
ありがたいことにお問い合わせをたくさん頂いて
レッスン日を減らせなくなってきました。
そしたら、販売する時間がなくなってきました。
お菓子を作る時間もなくなってきました。
休みもなくなってきました。
困ったな、、、どうしよう、、、
という状況だったのですが
そんな私の心をすっきりさせてくれる1通のメールが
ある日、生徒さんから届きました。
その方は、
その日、レッスンに来たついでに
私が焼いていたお菓子を買って帰ってくださいました。
そしたら、その日の夜にメールをくださっていて
”今日買って帰ったケーキ、どれも本当に美味しかったです。このお菓子を食べて、キャシーさんのレッスンをもっと受けたい、もっといろんなお菓子を習いたい、と思いました!”と書かれていました。
心が、じーーーんとしました。
こんなにうれしいことを言ってくださる生徒さんがいるなんて。
そして、
新しいお店をつくったことで
あれもやりたい、これもやりたいと欲張っていた自分を見つめなおしました。
"せっかくお店ができたんだから、、、"
この、せっかく、という気持ちを、いったん捨てよう。
まずは、いまここにあるものを大事にしよう。
目の前のことを着実にやっていくべきだと。
たくさんの人がお菓子を買いに来てくれるようなお店じゃなくても
こうして生徒さんが食べてくれて
私にケーキを習いたい!と思ってくれるような、
Kathy's Kitchenに通っていてよかったと言ってもらえるような、
そんな場所になればそれでいいと
思うきっかけになりました。
そう言われてみれば
お菓子の販売を始めたことで
毎日、そんなにたくさんの種類は作っていないながらも
生徒さんたちは、その中から上手にお気に入りを見つけてくれて
”先生、こないだのあれ、すごくおいしかったです。ああいうのまたレッスンしてください!”とか
”こないだマフィン買って帰りましたけど、やっぱり先生のは美味しい!わたしもまた作ってみます!”とか
いろんなお声が聞けるようになりました。
もちろん、これから先はわかりません。
お店をどんなふうにしていこうか、
どんな場にしていきたいか、
これからも、手探り手探りで進んでいきたいと思います。
手探りしながらお店をやっていくなんて
プロとしてどうなん?と思う、頑固な自分がいましたが
それで良くなっていくんだったら、手探りでいいじゃん、と
思える自分も出てきました。
まだまだ至らぬところだらけのこんな私ですが
これからも、みなさんに楽しく参加してもらえるようなレッスンを
やっていきたいと思っています。
今年も1年、ありがとうございました!
みなさま、どうぞ穏やかであたたかな
良いお年をお迎えくださいませ。