2か月間の旅の締めくくりとして最後に焼いたお菓子、
それはアップルパイでした。
滞在中、とても親切にしてくれたマルシアと家族に
なにかお礼をしたいと思った時、
思いついたのは”アップルパイを焼くこと”。
わたしはプロですし、
いままで数えきれないほどのケーキやパイを焼いてきましたが
やはり、誰かのために焼くお菓子というのは
私にとっても特別なもの。
いつもと違う場所でお菓子を作るとき、
そこには使い慣れた道具もなければ、いつもと同じ材料もない。
初めて使うオーブン。
ポートランドで泊まっていたおうちは、ひととおりの道具は揃っているのに
肝心な"はかり"がありませんでした。
さすがにね、ドキドキしますよ~うまく焼けるかしら…と。
でも、こういう時って
たいていうまくいくのです。
不思議だけど、とてもおいしく焼きあがる。
よく、気持ちや愛情を込めて作るとおいしい、と言いますが
それってほんとにそう。
プロの技術など、どうでもいい~と思うほどに
人の心には、パワーがあるのです。
そしてそれはちゃーんと、食べた人に伝わるもんだと、私は信じています。
アップルパイのりんごも、ここ、Green Marketに買いに行きました。
おうちの人にアップルパイを作るのだというと、
スーザンが
このリンゴとこのリンゴがいい、と言って
2種類のりんごを選んでくれました。
こういうとき、
あ~お菓子作れてよかった~と思います。
私の場合、たまたまお菓子ですけど、
お料理でも、縫い物でも、お手伝いでも、なんでもそう。
利益とか損得とか、そんなんじゃなくて
ただ、誰かのためにやってあげたいという気持ち。
ただ、喜ぶ顔が見たいんだという気持ち。
そんな気持ちから生まれてくるものは
サイコーなものに違いない~!
Green Marketにも、焼きあがったアップルパイを持っていきました。
すっごく喜んでくれた!
それだけで、ハッピー!!