シアトル滞在中に
気に入って毎日のように通ったお店があります。
Green Market。
シアトルに着いた次の日、
とりあえず近所のスーパーをチェックしようと家を出て
誰かに道を聞こうとキョロキョロしていると
ひとりのおばあさんが。
彼女に、いちばん近いスーパーはどこかと尋ねて
教えてくれた通りに行ったのですが、歩いても歩いてもスーパーなんてない!笑
ない、どころか、ありそうな気配もない静かな住宅街…。
あれ~聞きまちがえた??
いやーそんなはずないよなぁ、だって、1本道!笑
まぁ、いっか。
散歩して帰ろう~と思っていた時に
偶然見つけた小さなお店、それがここ、Green Market。
なんだか、おもしろそうなお店。
とりあえず、入ってみました。
お店の人が、Hi! とニッコリ笑顔で迎えてくれました。
野菜、パン、コーヒー、缶詰、調味料、飲み物などなど
小さいお店だけれど、ひととおりのものが揃っています。
まずとても印象的だったのは
ここに並んでいる野菜や果物たちが、とてもおいしそうな顔をしていること
でした。
これはまちがいなくおいしいでしょうよ!という、顔。
しかも、それらはすべて、オーガニック。
ダンボールで作った手書きのプライスカードも可愛い。
パンは地元のベーカリーのもの。
全粒粉やブラン(小麦胚芽)、マルチグレインなど、
いろんな穀物を使って作られたパンたち。
素朴な姿のパンが、こうやって紙袋に入れられて並んでいます。
コーヒーも地元のロースターのもの。
じっくりいろんなものを見ていると
店内の商品のほとんどがオーガニックだったり、地元のものだったり。
瓶詰めのものも
手づくりのマスタードやディップ、~~さんのジャムなど。
サンドイッチやサラダもありました。
このお店、最高!
私は、一瞬にして虜、です。
すぐ後で、近くに24時間営業している大きいスーパーがあることも
分かったのですが、私は、できるだけここで買い物しようと思って、
それからしょっちゅう行くようになったのです。
2回目に行ったとき、
またまたHi! と笑顔で迎えてくれたスーザンは、
私のことを覚えていてくれました。
あら、また来たのね!と。
なので私は、この近くに1か月滞在しているの、と言いました。
アメリカでマーケットに行くのが好きだと
ブログでも何度か書きましたが
ここはまさに、ファーマーズマーケットをぎゅっとまとめた、みたいな
お店なのです。
きっと、オーナーさんが自分のお店に置きたい商品を、きちんと選んでいるのだろうと思います。(スーザンはオーナーではないんだそう)
できるだけ、オーガニックのものを。
できるだけ、ローカル(地元)のものを。
そんなお店に来るお客さんたちは、皆、知り合いばかりのようで
買い物ついでにたくさんおしゃべりをして、帰っていきます。
こんなお店が近くにあったら、幸せだなぁ~。
そう思いながら、私は、2日に1回はここへ買い物に行きました。
そして、通っているうちに
近くにあったらいいなぁ~じゃなくて、
私がこんなお店を作れないかしら??と考えるようになりました。
知り合いがつくった野菜や果物があって
知り合いが焼いた、おいしいパンがあって
そのパンや野菜で作るサンドイッチがあって
知り合いがローストしたコーヒーがあって
できたら、その場で飲めるコーヒースタンドもあって
手づくりのジャムやドレッシング、マスタードがあって
可愛いお花やグリーンがあって
Kathyお手製の焼き菓子があって
"これはこうやって料理したらおいしいのよ~!"とか
"それはこうしたらいいのよ~!"と
なんでもアドバイスできるわたしがそこにいる。
夢のようなお店…!
今すぐにはもちろんムリだけど、
いつか、そんなお店のレジに座っているKathyばあさんになりたいものです。
みなさん、今年5月に初めて開催した”リバーロードマーケット"
覚えていますか?
(知らない方は5月18日、19日のブログ参照~)
私がやりたい!と言いだして開催したあのマーケットは
ひそかに夢見ている未来の"Green Market"が実現したような気がして
とても楽しかったのです!
今も、買い物へ行くときは
ここで買ったショッピングバッグを使っています。
私にとって、大切な思い出のお店です。
帰国する前日、
日本でアメリカンベイキングの仕事をしている、と言っていた私に
スーザンがくれた本。
”昔は私もよくお菓子を焼いていたけど、今は全然作らないから”と
かなり使い込んだ風の、レシピ本。
大事にしよう!
わたしは、この厚さ3、4センチはある(!)重たい本を持って
日本へと向かう飛行機に乗りました。